彼らが救われるのか、救われないのか。しかし、いつだって現実は残酷であったのだ。

 

 

メインキャラ

 

★マーティス・セルレイ(マーチ)

 十代後半、二十歳前半程度の少年。一人称は俺。ニーシェ以外には素っ気ない敬語。〝魂狩人〟。

 冷静沈着で不愛想。感情を殺しており、どこまでも冷酷。唯一ニーシェの前では優しく接したり微笑んだりすることができる。
 人格はひどく歪んでおり、平気で人を騙したり利用することができる。ニーシェ以外の者は誰一人として信用していない。
 精神は不安定であり、短気でいて平静を失いやすい。頑固。
 ニーシェのことを深く愛しており、彼女以外には何事に対しても興味を示さない。彼女が世界の全て。
 ニーシェが危険な目に合ったり姿をくらますと激しい恐慌状態に陥る。
 悪魔ズィと契約を交わした〝魂狩人〟であり、人々の魂を奪うことには抵抗を抱いていない(真相は謎)。
 〝魂狩人〟になる以前から魔法使いであり、その身分を逆手に様々な人々に付け入ることも。
 ただし魔法の才能はほとんど無く、戦闘能力も極めて低い。
 〝魂狩人〟になる以前はおとなしくも穏やかな性格であった。
 好物はニーシェの手料理。
 所持している杖は魔法を操るだけではなく、鎌のような形状に変形することができる。〝魂〟を奪う際には必ず人を鎌で斬りつけなくてはならない。
 体中のあちこちに悪魔との契約の証である痣があり、〝魂狩人〟としての能力を使うたびに全身に広がってきている。ニーシェには痣を隠している。
 
「俺の邪魔をしないでください。さもないと、地獄を見ることになりますよ」
「ニーシェ。愛しているよ。俺のニーシェ」

★ニーシェ・フリューライン

 十代後半、二十歳前半程度の少女。一人称は私。誰に対しても分け隔てなく接する。〝生きた死体〟。

 温厚で慈悲深く、面倒見が良い。
 困っている人は放っておけない博愛の心の持ち主。少々お転婆であり、無茶をしてしまうことも。
 元お針子であるため手先が器用。家事全般が得意。
 マーティスのことをマーチと愛称で呼んでおり、深く愛している。どこか変わってしまった彼のことを心配している。
 自分が一度殺されてしまったことは覚えておらず、自分が〝生きた死体〟であることもマーティスが〝魂狩人〟になったことも知らない。しかし少しずつ違和感を抱き始めてはいる、はず。
 マーティスに連れられて旅をしているのはこの旅が「マーティスが立派な魔法使いに成るための旅」だと思い込んでいるため。
 魔法は使えないが魔力があるようで、霊的な気配を察知しやすい。
 魔女の末裔だといわれているが、はたして……?
 
「次はどこに行くのマーチ。マーチと一緒なら、どこにでも行けるから」
「マーチ。どうしてそんなに悲しそうな目をしているの?」

 

 

★ズィ

 死神から堕落した悪魔。性別は不明だが口調や発言は男寄り。マーティスと契約した存在。

 ズィという名前は仮称(天使や死神の名前は人間には絶対発音できないから)。
 人を食ったような性格であり、他者をからかったりおちょくることが大好き。達が悪い。胡散臭い。
 マーティスにしか姿が見えず、たびたび彼を嘲笑って遊んでいる。
 ニーシェのことは妙に気に入っている。
 様々な物の影から出現することができる
 何故かは知らないが犬が大嫌い。
 
「精々あがきな。オレの奴隷ちゃん」
「存分に楽しませてもらうとするぜ。何せ時間はまだまだたっぷりあるんだからよぉ」

 

 

 

 

↓メイン三人の相関図


 

サブキャラ

 

 

★スウェル・サクリファス

 二十代前半の青年。異端審問官。

 生真面目で正義感に溢れる。剣技を得意とする。

 マーティスとニーシェの幼馴染でもあり、特にマーティスとはかつて親友の仲だった。

 マーティスの犯した罪を知り、裁くために彼を追うが、その本心は……。

 

「これが私の使命。せめてもの救い。今ならまだ間に合うんだマーティス!」

 

 

 

★ジョナス・ルードルカ

 三十代前半の男性。

 西の大陸のとある街で孤児院の院長を務めている。

 心優しく、力強い豪傑。

 ルイゼの夫であり、彼女を心から愛している。

 貧富の差の激しい国の現状に不満を抱いているようだが……? 

 

「マーティス。お前にだけは教えてやるよ。俺の正体は―――――」

 

 

 

★ルイゼ・ルードルカ

 三十代前半の女性。

 穏やかで控えめな性格。

 ジョナスの妻であり、彼を心から愛している。

 孤児達の母のような存在。

 現在妊娠中。

 

「ジョナスはどこに行ったの?早く帰ってこないかしら……」

 

 

★ミレニカ・ファーラルディ

 14歳の少女。

 おしゃまで高飛車。子ども扱いされることを嫌うが、その反面で甘えん坊。

 人形遣い見習いであり、母であるミネルヴァから様々な手ほどきを受けている。

 ミネルヴァとダンのことはかけがえのない家族だと思っている。

 右顔の縫い痕は事故によるもの。

 

「あたしだってママみたいに何だってできるってことを証明してやるんだから!」

  

 

 

★ダン

 ミネルヴァが作った兎型自律人形。ミレニカの世話係。

 紳士的かつ理知的。細剣で戦うことも可能。

 ミレニカからは散々駄々をこねられているが、口論で負けたことは一度も無い。

 ミレニカを守ることを第一の使命にしており、彼女の成長を見守れることを喜ばしく思っている。

 

「ミレニカ様。それではまだまだ美麗なレディには遠いですよ」

 

 

 

★ミネルヴァ・ファーラルディ

 天才的な人形技師であり、人形遣いの女性。ミレニカの実母。

 穏健かつ温厚な常識人。

 娘であるミレニカのことを心から愛しており、表には出さないがその愛はもはや溺愛に等しい。

 

「あの子さえ無事なら、あの子さえ幸せなら……愛する人のためならば何でもできると思ったこと、貴方にもあるでしょう?」

 

 

 

★ジルベルキース

 少女でもあり少年でもある両性別の殺人鬼。外見はほとんど少女。

 粗暴な口調であり、豪快かつ残忍な性格。羞恥心に欠けている。

 武器はナイフ一本だけだが、圧倒的な戦闘力を誇る。

 ミネルヴァに何らかの因縁があるようだが……?

 

「〝感染〟するぜ。オレはいつだってどこにだって存在するんだよ」

 

 

 

★ディジベディカ

 美女の外見を持つ死神。

 過激で大胆だが、非常に賢い。

 ズィのかつての同僚であり、彼をよく知っているとのこと。

 

「んで、アンタの馬鹿げた独り魔女裁判っていつ終わるわけ?」


 

 

 

わき役、もしくはあんまり設定が汲めていないキャラ

 

※全員マーティスとニーシェの故郷に住まう者達。

 

メルミラ・メノール……村人。粉引き屋の娘
ロロ・ラミィ……村人。花屋の娘
ファブリオ・カンタヴィル……村人。神父
フィエル・ファム……村人。シスター
ダルシス・セルレイ……村人。酒屋の主。マーティスの実父
チョーザ・カレット……村人。現村長。 
チャコラ・カレット……村人。村長の実娘。
カンバルセ・ヴィヴィオラ……異端審問官

 

 

 

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